PayPal社が運営している、手数料が少なく、少額送金に対応したインターネット決済システム。PayPalにメールアドレスと銀行口座かクレジットカードを登録しておくと、メールを使ってお金の送金や受け取りができ、米国のオークションサービスeBayで個人間決済の手段として広く利用され、その結果eBayはPaypalを買収しました。支払い手数料が安く済む、取引が迅速に進むなどの利点から米国を中心に世界中で普及していますが、日本語では利用できないため、国内の利用者は限られています。送金はPayPalが仲介するため、クレジット番号や口座番号などの個人情報は取引相手に伝わることがなく、安全に決済を行うことができますが、PayPalが個人間決済の事実上の標準として普及したため、PayPal社を装って偽メールを送り暗証番号を入手しようとするフィッシング詐欺が起きるといったトラブルも多発しています。現在ではネットバンクや一般の銀行でも少額送金サービスを提供しているところが増え、PayPalのシステム的な優位性は薄れてきています。
WWWにおけるアクセス数の単位の一つ。Webサイトの訪問者のブラウザにHTML文書(Webページ)が1ページ表示されるのが1ページビューになります。通常、訪問者はサイト内の複数のページを閲覧するため、訪問者数(ビジット)よりもページビューのほうが数倍多くなります。
Google社が開発し、自社の検索エンジンに搭載している、Webページの重要度の判定技術。また、算出された各Webページの重要度の指数。「多くの良質なページからリンクされているページは、やはり良質なページである」 という再帰的な関係をもとに、ページの重要度を計算しています。あるページから別のページへのリンクを、リンクされたページへの「支持投票」とみなし、それにリンク元のページの重要度(そのページの被リンク数)の重みをつけて加算し、投票数によりそのページの重要性を判断しており、ページの内容は影響しません。検索エンジンは従来、ページの内容と検索された単語との関連性の高さを判断し、検索結果の表示順位を決めていたが、Google社はPageRankの導入により、どれだけ多くの人が注目しているかという新しい指標を検索エンジンに持ち込み、同社ではページ内容の関連性の高さとPageRankの両方を総合的に判断して検索結果を表示しています。どちらをどれくらい重視しているかは公表されていません。
ソフトウェアの開発途上版のことで、製品版(無償ソフトウェアの場合は正式配布版)の直前段階の評価版として関係者や重要顧客などに配布され、性能や機能、使い勝手などを評価される版をいいます。ベータ版は他の開発途上版と比べて重点的にバグ(プログラムの誤り)を解消しており、正式版の機能を一通り備えた完成品に近い状態だが、バグがあったりシステムに影響を与える場合があるため扱いには注意が必要です。また、一定期間が過ぎると使えなくなるベータ版もあります。
データの先頭に付加される、データ自体に関する情報。例えば、ワープロソフトで作成した文書には、各ページの先頭に本文の入力領域と分けられた領域が確保されており、この部分がヘッダーになります。ワープロ文書のヘッダーには、多くの場合、作成日や作成者などの情報が書き込まれます。ディスクにファイルを保存する場合にも、ファイル形式によっては、データ本体のほかに先頭にヘッダー領域を設け、様々な情報を埋め込む場合があり、電子メールに付加されているヘッダーには、メールの送信者、受信者、経由したサーバや題名など、メールの送受信に不可欠な情報や重要なデータが書き込まれています。コンピュータが通信を行う場合、データはパケットという単位に分割されて送受信されるが、パケットの先頭には送信元や送信先、パケットの大きさなど、パケット自体に関する情報が付加され、これもヘッダーの一例であるといえます。また、Webページにおいては、ヘッダーは上部に表示される定型の領域で、ロゴマークの配置や大メニューの表示などに用いられます。
コンピュータのハードウェアやソフトウェアの処理速度を計測する試験。試験用に作成されたソフトウェアを実行し、処理の完了までにかかる時間を計測することで、製品間の比較を行います。ある特定の装置やソフトウェアの性能を計測するものと、コンピュータシステム全体の処理性能を評価するものがあり、SPECなどの業界団体や、Ziff Davis社などの出版社が、複数のメーカーのコンピュータ性能の比較を目的に作成するものと、あるメーカーが自社製品間の性能の優劣を消費者に告知するために作成されるものに分類することもできます。